はじめに
コロナ渦でオンラインで人と話す機会がグッと増えて、もう1年。「ひさしぶり〜」と言ったと思えば1年以上もリアルであってない。そんなこともしばしば。海外を飛び回っていた人も、国内を飛び回っていた人も、ひとつの場所でコツコツと活動している人も、今頃どうしているのだろう?
そんななか、
「”いつか子どもができたら読ませてあげたい絵本”を作りたい人募集!」
この声に6人の仲間たちが集まりました。
この絵本のテーマは「夢」です。
「夢はあったほうがいいの?」
「夢はないとだめなの?」
「なんで今まで夢をずっと求められていたのだろう?」
そんな「夢」に対する問いを重ねながら、制作してきました。
「夢」に関する絵本を作っているメンバーが順番にその過程を綴っていくこの連載。第1弾の今日は、2020年秋ごろから共に制作してきたメンバーの好きな絵本と、この絵本の制作過程に携わり絵本のテーマである「夢」についてどんなこと考えてきたのかを聞いていきます。
メンバー紹介
篠田 恭椰(しのだ きょうや)

参加期:39
担当 :ディレクター
「すきな絵本はなんですか?」
『てん』ピーター・レイノルズ
万人共通の評価軸ではなく、他者との違いを評価軸とし、主人公の個性が開花していく物語がとても素敵で、好きです。
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
絵本制作を通じて、『夢があることも素敵だけれど、夢がないことも素敵だ。』と思えるようになりました。『幸せになるためには、自分なりの夢はあったほうがいい。』という考え方に捉われなくなったことが大きな変化です。
林 楓馬(はやし ふうま)
参加期:39
担当 :ストーリー・マーケティング
「すきな絵本はなんですか?」
「バムとケロ」シリーズ
小さいころから何十回も読んでもらっていて、うちの家族では「絵本といえば!」バムケロというほど好きです。バムとケロちゃんが仲良く色々なことをするストーリーが進む中、絵の端っこで芋虫が池に落ちそうになってたり、絵だけでもずっと見てられる絵本です。
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
やっと夢がないことを「素敵だな」って心から思えるようになったと思います。夢があるから苦しんだ時期もあったけど、この結論、夢への考え方にたどり着けたことが今後の人生でも大きな財産だと感じています。
千田 寧々(ちだ ねね)

写真中央
参加期:9(同行:9,21)
担当 :ストーリー・マーケティング
「すきな絵本はなんですか?」
絵本をあまり読んでこなかったのでいいこと言えませんが…。Netflix『サイコだけど大丈夫』に出てくる絵本は大好きです。表現が的確でストレートなところがとても魅力的。描写が過激なので怖いものが苦手な方はお控えください!
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
私自身夢がないなりに向き合ってきたこの課題に、新しい答えが見つかった気がしています。いつか受験や就活の定番「将来の夢はなんですか?」の質問に変化が起きればいいなと思っています。
桑江 優稀乃(くわえ ゆきの)
参加期:20
担当 :ストーリー・読み聞かせ
「すきな絵本はなんですか?」
おおきな木 (作・絵シェル・シルヴァスタイン)
はじめは、おおきな木のことが大好きだった少年が、歳を重ねるにつれて、「恋人」「お金」など欲を満たすことに夢中になっていく。そんな少年に対しても、おおきな木のGiveし続けていく変わらぬ愛にグッと胸を打たれる。シンプルな絵とコトバの中にすごく大切なものが詰まってる。大好き。
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
夢って、心がぽっと温かくなってときめくもの。でも今回、夢がなくてもいいという、逆の視点に立ってみた。 植物も、どんな形になろうなんて考えず、ただ1日1日、陽の光に向かって伸びていく。その姿は美しい。夢がないってもしかしたら、どうなるかわからない、“夢にもみなかった”人生を送れる秘訣かもしれないね。
遠山 夕綺(とおやま ゆき)
参加期:9(同行:29,36)
担当 :読み聞かせ
「すきな絵本はなんですか?」
『おだんごスープ』
小さい頃から何度も何度も繰り返し読んできた絵本だから、今では手に取るだけで心が安らぐお守りのような本になりました。叶うならおじいさんのスープを食べてみたい、、、!
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
「夢」は内容や大小問わず、持っていた方が人生楽しくない?と考えていました。でも、その考え方がプレッシャーになってしまう人もいるみたい。そんな人たちも含め、全ての人間が「夢」に踊らされるのではなく、「夢」と踊れる社会になったらいいなと今強く願っています。
松尾 帆乃花(まつお ほのか)
参加期:14
担当 :マーケティング
「すきな絵本はなんですか?」
「手ぶくろを買いに」 著:新見南吉 絵:黒井健
子ぎつねの冒険を見守るお母さんぎつね、きつねの手をみたぼうしやさんの姿と、それらの関わりと通して子ぎつねが経験したことから、「ひとを信じてみてもいいのかもしれないね。」そんなメッセージが浮かび上がってくる温かい絵本です。
「絵本制作に携わながら、「夢」についてどんなこと考えてきましたか?」
昔は自分の知っている職業で魅力を感じたものが夢でした。今は幼少期のその夢からは変わりましたが、やりたいことはたくさんあります。そんなわたしはこの絵本製作を通じて、自分自身のなかで「しあわせ」を感じるその気持ちを大切にしていったらいいという安心感をもらっていました。
おわりに
幼少期に読み、大人になってから読むとまた深みが出る絵本。
そして、いつか子どもができたら読ませてあげたい絵本。
そんな想いの詰まった絵本を作るために試行錯誤しながら、絵本に魅せられたこのメンバーが「夢」について問い、そして再定義しながら制作していく過程をこれから綴っていきます。
p.s.
絵本を作るなかで、お久しぶりの人の夢の在り方やひととの関わりついてのいろんな声を聞いていた時間も、しあわせな時間のひとつになりました。そろそろ旅の仲間たちにも会いたい第1弾の記事を担当したほのかでした。
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